国宝五重塔、起工式 120年ぶりの修復 ジャッキアップ、部材交換へ 興福寺
2025年4月10日 10時49分
奈良市の法相宗大本山興福寺で6日、約120年ぶりの修復となる国宝五重塔の起工式が営まれた。部材交換のため2層目より上を持ち上げるジャッキアップを行う。森谷英俊貫首は「仏舎利を祀る塔はお釈迦様そのもの。数百年に1度の大修復なので緊張している」と話した。2033年度の完成を目指す。
五重塔は総高約51㍍。5度の焼失を経て現在の塔は1426年に再建された。1901年に一部解体し、屋根を葺き替えたがその後は応急修理にとどまっていた。今回の修理事業は2022年から始まり、高さ約60㍍の素屋根がこのほど完成した。総工費は65億円で、約8割を国などが負担する。設計監理と木部の工事は奈良県が行う。(詳細は2025年4月9日号をご覧ください。中外日報購読申し込み)