絵馬焚き上げに賛否 滋賀・豊国神社80年経て発見 出征兵記した3600枚 「文化の破壊」疑問の声も
2025年1月15日 13時45分
滋賀県長浜市の豊国神社は、社殿屋根裏から見つかった戦時中の出征兵士による奉納絵馬約3600枚のほぼ全てを12月29日に焚き上げた。戦後80年を前に発見された貴重な戦争資料として保存を求める声が上がったが、同神社は「絵馬の宗教的性質を重視し焚き上げた」と説明。専門家は「出征兵士の絵馬がこれほど大量にまとまって出てくることはない。文化の破壊だ」と疑問を呈する。
約3年前に赴任した湯本崇彦宮司(53)によると、絵馬は2年前に発見。縦13㌢、横20㌢の大きさで、全て出征兵士に関するものだった。長浜出身者からの奉納が大半で、奉納時期は日中戦争が始まった1937年から太平洋戦争が終結した45年まで。絵馬には「皇軍戦勝」「武運長久」「皇室御安泰」などの願い事と共に、日付と祈願者の氏名、住所が書かれていた。(詳細は2025年1月15日号をご覧ください。中外日報購読申し込み)