PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
新規購読紹介キャンペーン
PR
第21回涙骨賞募集 2024宗教文化講座

岸和田だんじり図典 祭を支える心と技…森田玲編著、平田雅路写真、だんじり彫刻研究会監修

2024年9月11日 09時19分
岸和田だんじり図典 祭を支える心と技

2022年に新調した土生滝町(大阪府岸和田市)のだんじりを事例として、その建築と彫刻の美を数百点のカラー写真や詳細な用語解説と共に余すところなく紹介する。祭礼研究、民俗学、村落研究、社会学などの観点も踏まえつつ、岸和田のだんじりに関する情報が総合的にまとめられた類例のない一冊。

本書の特徴は、研究者だけでなく祭礼を運営する担い手、本体を制作する大工、豪華絢爛な飾りを彫り上げる彫刻師の視点に立っていること。だんじりの部材の名称と役割、各彫刻の題材の解説はもちろん、新調事業の意思決定から木材の調達、入魂式に至る制作過程、さらに町の歴史と町会の組織まで網羅。職人へのインタビューでは理想のだんじりの姿を追い求める大工と彫刻師の思いが語られている。祖母が岸和田市に住んでいたという籔内佐斗司氏の寄稿もある。

森田氏の研究によると、江戸時代中期の享保年間(1716~36)に豪華絢爛な川御座船を模して作られた滑稽寸劇の移動式舞台がだんじりの起源だという。岸和田城下町では1746年頃からだんじりが出た記録があり、岸和田型と呼ばれる様式の原型が生まれた。土生滝町は旧城下町からは離れているが、岸和田型のだんじりだ。氏神の意賀美神社の例大祭に合わせて曳行される。

定価3960円、だんじり彫刻研究会(電話0799・70・6592)刊。

『正法眼蔵』「現成公案」提唱

『正法眼蔵』「現成公案」提唱…青山俊董著

9月17日

愛知県第一曹洞宗青年会45周年を記念して2022年5月から23年4月にかけて名古屋市の愛知専門尼僧堂と市内のホテルで開かれた全10回の「眼蔵会」での青山俊董堂長の提唱の中…

法然論集 中 教行論考篇 法然仏教成立論・私考

法然論集 中 教行論考篇 法然仏教成立論・私考…藤本淨彦著

9月13日

浄土宗の大本山の一つ、金戒光明寺の法主による法然上人研究。講話や講義、論文を整理・改稿し、緒言と結語を付した。 本書で目を引くのは「法然仏教と現代」という論稿。「煩悩凡夫…

日本仏教を変えた親鸞の独自性 『教行信証』と『選択集』の比較から見えてきた、念仏の真価

日本仏教を変えた親鸞の独自性 『教行信証』と『選択集』の比較から見えてきた、念仏の真価…根津茂著

9月12日

一般企業に勤めた後、真宗大谷派の僧侶となった著者が、親鸞の『教行信証』から学んだ教えを法然の『選択本願念仏集』と照らし合わせながらまとめた。著者は両書を同時に学ぶことによ…

ネット時代の課題 迫られる社会規範の再構築(9月11日付)

社説9月13日

排すべき思い込み 毒物カレー事件映画で(9月6日付)

社説9月11日

殺生に寛容?な民主主義 問われる欧米の二重基準(9月4日付)

社説9月6日
このエントリーをはてなブックマークに追加