PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
新規購読紹介キャンペーン
PR
2024宗教文化講座

近世民衆の念仏者群像 浄土宗の往生論・往生伝にみる…長谷川匡俊著

2024年6月27日 17時19分
近世民衆の念仏者群像 浄土宗の往生論・往生伝にみる

近世において念仏教団としての浄土宗は、どのように民衆への布教・教化を行っていたのか。幕藩制社会を生きる民衆はどのような信仰を持ち、念仏を称えていたのか――半世紀以上にわたって近世仏教史研究を続ける著者が『往生伝』などの史料を読み解き、当時の人々が共有する理想的な念仏者像を明らかにすることで、近世における僧俗の念仏信仰の在り方に迫る。

著者は長年、浄土宗教団の信仰史の研究に取り組み、教義史や教団史を中心とする従来の仏教史研究に、新しい視点を確立させた。本書は、それらの研究の蓄積を「浄土宗念仏者の理想的人間像」「近世における罪と罰」「生きざまと死にざま―近世浄土宗の女人往生」の三つのテーマに分類、再構成した。本末制度や檀林制度など近世仏教の制度体系と緊張関係をはらみつつも、苦悩を抱える民衆と向き合った僧侶の姿を描き出す。

夜な夜な家族を集めて念仏百万遍を修した尾張藩士小笠原三九郎、慈悲深い性格に加えて日課八万遍におよぶ念仏行を徹底した紀伊国のややなど『往生伝』に描かれる様々な念仏者の生涯を紹介し、仏典や政治権力が求める善人的条件と、念仏の信仰という宗教的条件との兼備という当時の理想的な念仏者像の特徴の一端を示した。

定価2200円、取扱・ディーエスサービス(電話03・5392・0081)。

よもやま歴史風土記 琵琶湖水系三都と諸国の「問故知新」

よもやま歴史風土記 琵琶湖水系三都と諸国の「問故知新」…本郷真紹著

6月28日

著者は立命館大特命教授で、同大で長年、日本古代史・宗教史を講じてきた。立命館大は関西の私学の雄として知られるが、在学生の半数近くは関西以外の出身者で、学生の父母でつくる父…

満洲国の双廟 ラストエンペラー溥儀と日本

満洲国の双廟 ラストエンペラー溥儀と日本…嵯峨井建著

6月27日

海外神社研究をライフワークとしてきた著者の渾身の一冊。「満洲国」に建てられた天照大神を祀る建国神廟と、戦没者を祀る建国忠霊廟の実態に、貴重資料や現地調査、関係者の証言、当…

からだで悟る! 断食僧が教える「悩まない身心」のつくり方

からだで悟る! 断食僧が教える「悩まない身心」のつくり方…野口法蔵著

6月17日

著者はチベット仏教の修行を経た臨済宗僧侶で、断食に坐禅を取り入れた「坐禅断食会」の主宰・指導や、ほぼ毎日の早朝の滝行、一日数時間に及ぶ五体投地の礼拝行などを実践している現…

世俗化社会の中で 問われる公共領域での宗教(6月26日付)

社説6月28日

観光公害 時に毅然とした対応も(6月21日付)

社説6月26日

原発事故への不安 能登半島地震で顕在化(6月19日付)

社説6月21日
このエントリーをはてなブックマークに追加