PR
購読試読
中外日報社ロゴ 中外日報社ロゴ
宗教と文化の専門新聞 創刊1897年
新規購読紹介キャンペーン
PR
第21回涙骨賞募集 2024宗教文化講座

悩んだら『歎異抄』 親子・家族関係の相談からカウンセラーが見つけた光…富田富士也著

2024年10月3日 09時55分
悩んだら『歎異抄』 親子・家族関係の相談からカウンセラーが見つけた光

「『歎異抄』の言葉には「一人ぼっち」から旅立ち、人とのつながりを見出し気持ちを分かち合うための“発想の転換”があります」

親子関係などの相談に40年以上携わる著者は、教育・心理カウンセラーとしても知られ、その経験から親子問題には、特に子どもが自己肯定感を持てないことに原因があると指摘する。親が自ら描く理想像を語り、子どもに努力を求める。応えられない子どもは自らの存在を受け入れてもらえず、ひきこもりや不登校、逸脱行動につながる傾向があるという。

そこで著者が注目したのは、親鸞聖人の思想が語られた『歎異抄』だ。人間全ての存在を善悪の区別なくそのまま受け入れる思想、人間存在の絶対的肯定を意味する「摂取不捨」である。それは、もつれた親子・家族関係の原因となる、失われた子どもの自己肯定感を取り戻すきっかけとなると考える。

本書は14章で構成され、各章で『歎異抄』から引いた一節をテーマに相談事例を説明、カウンセリングのポイントを一言添える。

「人と生身でつながってこそ、人はその存在を『肯定』され、心の渇きを潤す」。孤独について相談する若者らが増えるデジタル社会の中、対話の重要性がより大きくなることを強調する。

定価2090円、法藏館(電話075・343・0458)刊。

バガヴァッド・ギーター ブッダ、イエスの教えに通底する真理

バガヴァッド・ギーター ブッダ、イエスの教えに通底する真理…藤田晃著

10月2日

人としてどう生きるべきか? 人間とは、宇宙とは何か――。人類は、こうした問いを繰り返しながら生きてきた。苦悩の中から人として生きる道に目覚めた聖賢の英知は、人々の生きる指…

黒い蜻蛉 ―小説小泉八雲―

黒い蜻蛉 ―小説小泉八雲―…ジーン・パスリー著、小宮由訳

9月30日

ラフカディオ・ハーンと同郷のアイルランド人作家の手による伝記小説。日本の怪談を再発見し広めたというハーン像を超えて「日本とは何か」「日本人とはいかなる人種か」という問題を…

マンダラの新しい見方

マンダラの新しい見方…森雅秀著

9月27日

著者はマンダラという語が、本来の意味から離れ「人間マンダラ」などと使われるほか、仏教書でも「仏の宇宙」や「悟りの境地」といった捉えどころのない言葉で済まされていると指摘す…

ロボット社会 科学の未来は人間が決める(9月27日付)

社説10月2日

憂うべき国際関係 危機だからこそ冷静に(9月25日付)

社説9月27日

旧優生保護法の加害 障がい者とハンセン病患者(9月20日付)

社説9月25日
このエントリーをはてなブックマークに追加