みほとけの推しほとけ…みほとけ著、山本勉監修
お寺仏像大好き芸人として活躍するみほとけ氏が「推す」48の仏像を紹介する。仏像に込められた信仰、像容や歴史など、その魅力を自ら感じた素直な感想や思い出を交えて「喫茶店で友達におしゃべりしているみたい」に語り尽くす。
日本に7体ある国宝指定の十一面観音菩薩立像をアイドルグループになぞらえて「国宝十一面観音7」、楽器を奏でる平等院の「雲中供養菩薩像」を「パリピ菩薩」と呼ぶなど独自の表現とオリジナルのイラストで魅力を紹介。仏像とアイドルを重ねながら、目の前にした際の感動やありがたさをつづる。
仏像の曲線や衣のしわ、彩色といった像容や寺院、仏像の由緒について、さらにはその仏像が集めてきた信仰の観点から仏像と向き合う。
「信仰」「歴史」「美術」が仏像の魅力を語る上で大切な要素だといい「この三つが光の三原色のように混ざり合い、その仏像にしかない唯一無二の輝きを放ち、私たちの心を動かします」と述べる。
厳選された48の仏像について学べるだけでなく、仏像の物まねやフリップを使ったネタなどを披露する「お笑い芸人」の著者を通して、新たな視点で仏像と向き合う楽しさを知ることができる。
定価1980円、笠間書院(電話03・3295・1331)刊。