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近代日本における合掌観の変遷

武井謙悟氏

  1. 同上、五六頁。
  2. 禅の流行については、雑誌『禅道』、『大乗禅』の坐禅開催案内の推移をもとに検討した拙稿「近代日本における禅会の普及に関する考察―『禅道』・『大乗禅』の記事を中心として―」『近代仏教』二六号、二〇一九年五月を参照のこと。
  3. 泉道雄は、本文の発表後『合掌の心』女性の光社、一九二七年を出版している。タイトルに含まれるものの合掌への言及は少なく、日々の信仰生活で重要な心掛けを説いている。
  4. 泉道雄「食前の合掌念仏」『信仰界』四五巻四号、一九二六年四月、三八頁。
  5. 高島米峰「三〇、食事法を合掌に統一せよ」『米峰曰はく』丙午出版、一九三〇年、二六三頁。
  6. 同上。
  7. 同上、二六四頁。
  8. 宇野円空「合掌運動」『読売新聞』一九三〇年一〇月四日、朝刊四頁。
  9. 本章の内容の一部は拙稿「メディアによる行の宗教の形成―仏教系雑誌に見られる身体実践―」『駒澤大学仏教学部論集』五四号、二〇二三年一〇月、「三 『大法輪』と行の宗教」、「四 『大法輪』の「合掌運動」と国家総動員体制」の内容と一部重複する。
  10. 小山弘利「宗教誌訪問② 『大法輪』小山弘利氏に聞く」『福神』二号、一九九九年一二月、一六七頁。
  11. 大法輪閣「全日本の仏教信仰の皆様に御願ひします」『大法輪』一巻三号、一九三四年一二月、頁記載なし。
  12. 渡辺春秋「―農村更正の指標―豆南の光明郷 合掌村を訪ねて」『大法輪』三巻一号、一九三六年一月、五六頁。
  13. 同上、四五頁。
  14. 同上、五七頁。
  15. 鈴木(名の記載なし)「合掌の村―全村教育の例として―」『臨床心理』一巻二号、一九五二年四月、九七頁。
  16. 大法輪編集部「〝行〟は先づ合掌から 愛知県に合掌村誕生」『大法輪』六巻九号、一九三九年九月、二一四頁。
  17. 『宗報』(曹洞宗)九六七号、一九三七年一〇月一日、二頁。
  18. 『大法輪』六巻七号、一九三九年七月、表紙裏。
  19. 大法輪編集部「編輯後記」同上、三二四頁。
  20. 大法輪編集部「大東亜共栄圏の建設と合掌運動の提唱」『大法輪』九巻一号、一九四二年一月、目次裏。
  21. 同上。
  22. 梅原真隆「今日への言葉 合掌運動」『読売新聞』一九四一年一二月一三日、朝刊四頁。
  23. 大法輪編集部前掲注40、表紙裏。
  24. 『大法輪』九巻三号、一九四二年三月、表紙裏。
  25. 粟津前掲注9、二一八頁。
  26. 遠くから神仏を拝むことを意味するが、近代では宮城に拝す「遙拝式」が実施された。研究成果として、市川秀之『近代天皇制と遙拝所』思文閣出版、二〇二二年が挙げられる。
  27. 粟津前掲注9、二二七~二二八頁。
  28. 井上順孝『グローバル化時代の宗教文化教育』弘文堂、二〇二〇年、一四四~一四六頁。
  29. 川端によれば、「大心・喜心・老心」は道元が『典座教訓』のなかで作事・作務に保つべき三つの心を説いたものであり、大心=不動なことが大山のようで、寛大なことが海のようで、左右いずれにも党せず、偏しない心、喜心=喜び感謝する心、老心=父母が子に対して垂れるような限りない慈悲愛憐の親切な心を指す(川端貫一「小学生と禅の心―大心・喜心・老心―」『大法輪』四七巻五号、一九八〇年五月、一〇四頁)。
  30. 同上、一〇六頁。
  31. 同上。
  32. 山口和孝「教育基本法九条と宗教教育導入の問題―福井・志比北小学校の禅にもとづく道徳教育への批判―」『教育』三〇巻一 一号、一九八〇年一 一月、六二頁。
  33. 谷口前掲注6、一二~一三頁。
  34. 「「合掌」号令さあ給食 富山の公立小・中学校論争広がる」『朝日新聞』一九九六年七月八日、朝刊三一頁。
  35. 一九四二(昭和二七)年九月から翌年八月まで『婦人公論』に一二回連載された「毎日の言葉」のなかの一つ。「毎日の言葉 イタダキマス」として『定本 柳田国男集 第一九巻』筑摩書房、一九六三年、四〇八~四〇九頁にも収録されている。
  36. 篠賀大祐『日本人はいつから「いただきます」するようになったのか』Kindle、二〇一三年、「一三 合掌の謎」、「一四 まとめ」の記載を参照。なお、篠賀は、まず「いただきます」という語が定着し、「いただきます合掌」が戦後の学校教育等で広まったという見解を持っている。

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