慈光20 信心の獲得について…大谷光見著
浄土真宗東本願寺派本山東本願寺(東京都台東区)の大谷光見法主の法話集として毎年、春と秋に刊行されている『慈光』が20号を迎えた。
本号に収録されているのは、昨年7月28日に本山で開かれた夏季大学講座での「『改悔文』を深く理解する」と題した講演と、本号のタイトルにもなっている9月15日の婦人会本山支部物故者追悼法要での「信心の獲得について」と題した講話、さらに5月12日に福岡県筑紫野市の正行寺で営まれた興如上人二十五回御忌、至徳院殿十三回御忌、大悲院釈尼恵契二十五回忌に際しての法話「光明月日に勝過して」の3本。
夏季講座で大谷法主は、蓮如上人が500年ほど前に定め、西本願寺でも「領解文」と呼んで大切にしてきた「改悔文」について、全文を紹介するとともに大切な一句一句を取り上げ、人工知能(AI)のことにも触れながら解説している。また「信心の獲得」については、来年の親鸞聖人生誕850年慶讃法要とその2年後に牛久大仏で勤修する予定の立教開宗800年慶讃法要の大きなテーマとすると述べる。そして正行寺での興如上人二十五回御忌に当たり、独立を成し遂げ、東本願寺の法統を守り抜いた第25世大谷光紹・前門跡の功績が語られている。
非売品。東本願寺出版局(電話03・3843・9511)刊。