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依頼主と納得し合える仕組みを 僧侶派遣じわりじわり浸透(4/5ページ)

2016年8月10日付 中外日報(深層ワイド)

ビジネスでない派遣を 布施定額表示の先駆者 <はちす会>

「遺族との関係を企業が規制するのは絶対に許せない」と話す吉野氏

「ぜひ派遣先で布教して、檀家を獲得してください」。こう語るのは「はちす会」(茨城県阿見町)の代表、吉野明彦氏(69)だ。1998年にホームページを作成し、僧侶派遣に乗り出した。この“業界”の先駆者で、布施の定額基準の表示も同会が始めたとされる。

吉野氏は、はちす会は他の僧侶派遣とは一線を画すると主張する。複数の派遣会社のサイトには「今後の付き合いは必要ありません」「檀家になるよう勧めません」などと「その場限り」の関係を強調し、僧侶の布教に関しても、一定の規制を設けている所がほとんどだ。だが同会では全面的に布教を認める。

東京都の真言宗寺院出身の吉野氏には、寺院が衰退する背景には僧侶と一般の人たちとの関係の希薄化があるとの確信があった。両者を結び付けるために僧侶の法話を聞く会を立ち上げた。それが発展して、今の活動につながっている。

現在、同会には僧侶650人が登録。僧侶の了解の下、布施に対して2割程度の紹介料を得て、ホームページなどの運営費に充てている。仏教を広める活動をする超宗派の団体を助成する計画も進めている。

吉野氏は「僧侶と施主、遺族との関係を派遣会社が規制するのは絶対に許せない」と語気を強める。ビジネスか、本当に仏教界のことを思っての活動なのかはここで分かれるという。