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参加気軽に、ヨガ教室100回

神奈川県小田原市 日蓮宗蓮華寺

2016年11月2日付 中外日報(キラリ ― 頑張る寺社・宗教者)

ヨガの後、羽田鳳竜副住職の法話に参加者は熱心に耳を傾ける
ヨガの後、羽田鳳竜副住職の法話に参加者は熱心に耳を傾ける

北条氏の城下町、小田原は東京から1時間余のベッドタウン。田園風景の残る静かな環境で、毎週ヨガ教室が開かれる。「無理せずに体を伸ばしてください」。ヨガ講師の声が優しく客殿に響き、近隣の住民が日常の喧騒を離れて、心落ち着くひとときを楽しんでいる。

日蓮宗蓮華寺はもと天台宗の学寮、蓮華院だった。創立年代は不明だが、1274(文永11)年に鎌倉から身延へ向かう日蓮聖人がこの地に宿泊。説法を聞き改宗したと伝わる。

普通の町寺として法務を行ってきたが、寺院の公益性や一般の人の寺離れが叫ばれる中、羽田鳳竜副住職(34)は「地域の人たちが気軽に入りやすいお寺にするため、何かしなければ」と感じていた。

日蓮宗宗務院で開かれる研修会や、寺院活性化サイトを運営する「寺子屋ブッダ」の説明会などに出て、何をしようかと考えていた時にヨガ講師の吉松陽子さんとの縁ができ、2014年9月にスタート。火曜日午後2時から1時間の教室に、平均して5人ほどが参加する。大半は檀家でない人だ。

「どれだけ人が集まるか、予約制をとっていないので今でも毎回不安」と笑う。特に広報はしておらず、門前に開催を知らせる看板を出すのみ。それでも参加者ゼロは1回だけだ。9月には第100回を数えた。

ヨガが終わってから10分、仏教についての話もしている。講師の吉松さんは「これまで痩せるためとか筋肉を鍛えるためといった目的でしていたけど、仏教の話を聞いて、ここでは特に心の面を大事にするようになった。ヨガのポーズには様々な意味があるので、法話にちなんだテーマでプログラムを組めたら」と意欲を見せる。

近年は家族でお寺にやって来ても、親だけがお参りして、子どもたちは車に残っている、ということもある。

「お寺は亡くなってからでなく、生きているうちに行く所と伝えたい。若い人にもお寺の良さを知ってもらうきっかけをつくっていければ」。これからも細く長く続けていく。

(有吉英治)