ニュース画像
叡南覚範門主からおかみそりを受ける参加者
主な連載 過去の連載 エンディングへの備え
苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
購読のお申し込み
新規購読キャンペーン
紙面保存版
トップ> 時事展描リスト> 震災被害、寺院復活に意欲 いわき市の寺

震災被害、寺院復活に意欲 いわき市の寺(2/2ページ)

2017年3月24日付 中外日報(時事展描)

伽藍を改修、梅林も整備へ

被災後、総代や県の担当者らと検討を重ねた上で、ようやく2012年3月から工事が始まった。建物全体を解体して部材の腐食部分を取り換え、組み立てていく。事業総額は約10億8千万円。国、県などから補助があるため、専称寺が独自に負担するのは約1億円だが、檀家が100軒ほどの同寺が目標を達成するのは簡単ではない。今後は地元企業から支援を得やすくするために、寄付した個人や法人が税の優遇措置を受けられる指定寄付金制度の活用も視野に入れている。

だが「せっかく良くなっても、地域の拠点として機能させていかなくては、同じこと(伽藍の荒廃)が繰り返されてしまう」と、遠藤副住職は言う。

「どうすれば地域の人に親しんでもらえるだろうか」と考え、寺の資源を活用することを検討している。市民との接点として、専称寺の山号「梅福山」にちなむ梅に注目。山内には300本を超える白梅、紅梅があり、3月末には見頃を迎える。人々が足を運び、寺と縁を結んでもらうきっかけとして「梅の木里親オーナー制度」を企画していて、やがては梅林を整備して、寺が梅の名所として親しまれてほしいと願う。

復興に向けて乗り越えるべき課題は多いが、遠藤副住職は「寺の歴史の新たな一ページを切り開く時期に来ている。携われるのは、ありがたい」と話した。