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宗教改革500年、争いから交わりへ(1/2ページ)

2017年2月10日付 中外日報(時事展描)

今年はマルティン・ルターの「九十五箇条の論題」発表に始まる宗教改革から500年で、世界で記念礼拝やイベントが企画されている。これまでの100年ごとの行事と異なる点は、国内外で初めてカトリック教会との共同記念行事が実現することだ。ルーテル、カトリックの両教会が半世紀にわたり重ねてきた「エキュメニズム」(教会一致運動)の対話の成果を、この機会にアピールしたいと両教会関係者は願っている。(山縣淳)

ルーテル教会・カトリック教会が合同行事

共同声明に署名する教皇フランシスコ㊨とルーテル世界連盟のムニブ・ユナン議長
共同声明に署名する教皇フランシスコ㊨とルーテル世界連盟のムニブ・ユナン議長

今年11月23日、長崎市・カトリック浦上教会で「争いから交わりへ」をテーマに、日本福音ルーテル教会とカトリック教会によるシンポジウム・共同記念礼拝が開かれる。

1517年、ルターが「九十五箇条の論題」を発表したことが契機となった宗教改革は、西方教会の分裂や神学論争にとどまらず、三十年戦争(1618~48)の原因となるなど多大な影響を与えた。

日本福音ルーテル教会の白川道生事務局長は「今の時代、宗教対立が世界的に起きている中で、両教会が対話し、共に祈る姿を可視化することが宗教改革から500年後の記念にふさわしい」と意義を語る。

イエズス会司祭の光延一郎・上智大教授も「そもそも、500年前の対立を日本人が引き継ぐ必要はない」として、「世界のカトリック教会の中では日本はローカルな地域の教会だが、その日本から一つになる姿を見せていく」と話す。隠れキリシタン、被爆の歴史を持ち、信仰の自由や平和を想起させる長崎を開催地とすることで日本ならではの発信ができるという。

また、光延氏は「世界史の教科書で宗教改革について学ぶが、その後、(カトリック教会とルーテル教会が)交わりへ向かっていることは知られていない」と、一般社会に両教会の対話が知られることを期待する。