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苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
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いのち寄り添う ― 大震災 苦の現場から

つながり、そして明日へ 5(1/3ページ)

2012年12月8日付 中外日報
自宅にいる被災者に品物を届けながら談笑する金光教の災害救援隊。いろんな話題に笑顔もこぼれる(宮城県石巻市の牡鹿半島で)
自宅にいる被災者に品物を届けながら談笑する金光教の災害救援隊

「本当にまた来てくれた」

突き動かすのは使命感

壊滅的な打撃を受けた宮城県牡鹿半島の小渕浜。指定避難所になるべき公民館は浜近くで流され、住民は残った民家や倉庫、工場などに身を寄せ合って暮らした。だが食糧援助も来ず、遺体がそこらにあるのに捜索隊も入らない。それでも地区から出て行かないのは「海の見える所で、その恵みで生きていく」という人々の思いが互いを結び付けたからだという。

そんな状況を知った金光教大阪センターの竹内真治さんらが災害救援隊を組織して、繰り返し繰り返し支援に通った。気仙沼や岩手・陸前高田など同じような沿岸の小集落の自宅避難者も対象に、それは今年夏までに21回に上った。

最終訪問日程の1週間の中日、8月7日に竹内さんらは小渕浜を訪れた。隊員5人が飲み物や調味料、缶詰などを満載したワゴン車で朝、仙台の宿舎を出る。市街地から1時間ほど、半島にさしかかると岬ごとに曲がりくねった県道はあちこちがまだガタガタだ。

途中、津波後は交通が途絶えて2週間も孤立した桃浦、荻浜などの小集落が連なり、高台にぽつんと暮らす世帯に手分けして1軒ずつ物資を届ける。「こんにちは。お元気ですか」。「おう、久しぶり。よう来たね」。「息子さんのお仕事はその後どうですか」と話が弾む。