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苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
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いのち寄り添う ― 大震災 苦の現場から

心のケア・宗教の力 25(1/3ページ)

2012年11月17日付 中外日報
宗教の力――。炊き出しボランティアのイスラーム教徒は、「神」をたたえる信仰の言葉の幕を掲げた(宮城県亘理町で)
「神」をたたえる信仰の言葉の幕を掲げた

宗教は心の支えになる

支援行動自体が布教に

日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団による男女計千人を対象にした昨年9月の意識調査で、「死に直面したとき、宗教は心の支えになるか」という問いに対し、「なると思う」との答えは男性52%、女性58・9%、全体で54・8%だった。調査は2005、08年にも実施しており、過去2回の同回答がいずれも全体で39・8%だったのと比較すると、震災を挟んで一気に15ポイントも増えたことになる。

年齢層別では、おおむね年代が上がるほど「なると思う」の答えが多く、70代以上では65・4%。「支えにならないと思う」は過去から3回とも20%台前後で変化はなかったが、過去40%程度だった「分からない」が今回26・2%に減っており、その分が「なると思う」に変わったとみられる。

同財団は「これまで宗教に無関心だった人たちでも、宗教の役割を肯定する人が増加している可能性がある。震災で多くの犠牲者が出たこと、その弔いや遺族の悲嘆に宗教者が活躍した影響が少なからずあるかもしれない」と分析している。

調査対象の8割は特定の宗教・宗派の信仰を持っていなかったが、そのような人でも宗教の役割を否定しているわけではないことが、「支えになると思う」が全体の半数を超える点にうかがわれる。

別の「病気で死期が近い場合に何が心配や不安か」との質問では、病気の苦しみや家族との別離などに並び、「自分が死ぬとどうなるのか、どこへ行くのか」「自分の存在が消滅すること」といった死生観に関する不安が若い世代にもある。