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苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
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いのち寄り添う ― 大震災 苦の現場から

心のケア・宗教の力 15(1/3ページ)

2012年10月20日付 中外日報
カウンセリング研修で、受講者は2人一組になって傾聴のロールプレーをした(京都市の清浄華院で)
受講者は2人一組になって傾聴のロールプレーをした

この人になら話したい

研修の自信が心の支え

「『過去』の一番いいところは、もう終わっているということ。だが、過去の5分間の出来事を5年たっても悔やみ、悲しむことは誰にでもある。仏教の教えでは、何が起きているかを見極め、それが絶対でないと悟り、未来に向けてより良い選択をすることが大事です」

この5月に浄土宗大本山清浄華院で開催された「浄山カウンセリング研究会」の研修会で、心理療法指導者のアンナ・スイルさんがこう語った。

被災地での「心のケア」に取り組む人も含めて、全国からの受講者60人は熱心に聞き入った。続いて、2人一組になってカウンセリングのロールプレーの実習。話し手は、自分の人生で価値の高いものを考えて聴き手に語る。「学び」「呼吸」を挙げる人がおり、「家族」「友人」の大切さを語る人も。聴き手役は相手の目を見、メモを取る人もいる。

この震災では同研究会の会員約100人のうち25人が被災半月後から2カ月間、交代で宮城県気仙沼市へ赴いた。「それまでの成果が問われました。すぐに対応できたのは研修の積み重ねがあったからです」

研究会専任トレーナーの畦昌彦・清浄華院法務部長(51)は「心のケアは大変、というハードルを皆、心の中に持っている。だが、覚悟ができていて、『何を思い出しますか』など、言ってはいけないことの注意を守れば、寄り添いの気持ちがあったらできるのです」と言う。