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苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
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いのち寄り添う ― 大震災 苦の現場から

心のケア・宗教の力 14(1/3ページ)

2012年10月18日付 中外日報
仮設住宅のプレハブの壁には花などがペインティングされている。少しでも心和むように(宮城県石巻市内で)
仮設住宅のプレハブの壁には花などがペインティングされている

宗教者の役割与えられ

気持ち全身で受け止め

仏教的スピリチュアルケアの専門家、井上ウィマラ・高野山大准教授(52)は、震災直後に研究者仲間と心のケアに関する情報提供グループ「JTGS(ジャパン・ツナミ・グリーフ・サポート)プロジェクト」を立ち上げた。

「被災者を弱者として『~してあげる』『かわいそうに』といった態度や話し方は相手を傷つける」「支援する自分の思いを現地のニーズに合わせて修正する必要がある場合もある」などの「注意事項」を支援者向けに配信した。

そして、とりわけ死に直面した悲嘆へのケアで宗教者が担うところが大きかったことを踏まえ、「宗教者が心のケアに貢献できる仕組みを再構築していくことも急がれます」と訴える。

井上准教授も期待を表明したように、多くの宗教者が「心のケア」の実践を重ねる。昨年4月から活動する「傾聴に取り組む宗教者の会(KTSK)」もその一つで、「宗教者」をグループ名に明示し、全国の天台宗、曹洞宗、浄土宗など仏教に加え神職や宗教研究者、そして葬儀や仏具の会社関係者ら計30人ほどがメンバーだ。

炊き出しから始め、「生活必需品以外で手に入りにくいもの」として香炉やミニ仏壇といった仏具を配る中から傾聴活動を広げた。レンタカーで宮城県石巻や女川など各地をこまめに巡回し、「KTSK」と染め抜いた幟を立てて人々の話を聞く活動をする。