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苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
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いのち寄り添う ― 大震災 苦の現場から

心のケア・宗教の力 12(1/3ページ)

2012年10月13日付 中外日報
仮設住宅の住民のストレスは募るばかり。のんびりする時間は貴重だ(宮城県内で)
仮設住宅の住民のストレスは募るばかり。のんびりする時間は貴重だ

心と魂を込めて祈ること

死生観確かめる"触媒"に

死者と生者をつなぐケア。遺族と亡くなった人の関係性をどう再構築するか。僧侶の神仁さん(51)は、それこそ宗教者の仕事としての「心のケア」だと考える。

仏教的「答え」は宗派によって異なり、もし問われれば自分の信仰に基づいて「私はこう思う」と答えるが、大事なのは相手が生きてきた宗教的環境を重視し、「その人が持っているスピリチュアリティを引き出すことです」。

悲嘆に沈む被災者の言葉にならない思いを、言葉にする手助けをする。例えば「浄土に行った」「見守ってくれる」。言葉と心中が違っていることもあるが「口に出して例えば『父さん、見ていてね』と言うことによって踏ん切りがつくこともあるのです」。ノートに書くこともいい。

東北は信仰のあつい人が多いので、必ずしも言葉にしなくても、「腑に落ちればいい」と語る。だが、僧侶に対して「神様の所へ召された」など、互いの信仰が食い違う時はどうするのか。「それを否定しないのがスピリチュアルケアの大原則。こちらは苦しくなるが、それを宗教的訓練で乗り越えねばなりません」と言い切った。