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苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
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いのち寄り添う ― 大震災 苦の現場から

駆け付けた人々 4(1/3ページ)

2012年5月31日付 中外日報
海岸に近い地域は復興計画のめども遠く、廃虚は広がったまま(仙台市内で)
廃虚は広がったまま(仙台市内で)

「行い」こそ生きた仏教

背中押す胸中の阿弥陀さん

大阪から仙台に駆け付けた真宗大谷派僧侶、川浪剛さん(50)は、太白区の国道4号バイパス沿いにある通称「郡山倉庫」が1年以上もずっと仕事場になった。

60団体でつくる「ホームレス支援全国ネットワーク」の被災地駐在要員として入ったのは、まだ大混乱の昨年3月18日。元靴流通センターの空き屋で柱のない広いスペースには常時、各地のNPOや生協などから寄せられた救援物資が山積みになる。食品や調味料、衣服や下着、諸々の生活雑貨などが10トントラックに満載されて来ることも。

はじめは寺に宿泊、後にはアパートを借りて通い、支援先の事情に応じて仕分けした。「まるで配送業者。ほとんど倉庫番で忙しくて津波被害の現場にも行ってません」。Tシャツに綿パン姿、短く刈り上げた有髪で首にタオルを巻いた川浪さんがほほ笑んだ。

動くのは、地元のキリスト教の連合団体「東北ヘルプ」や浄土宗、浄土真宗、天台宗などの僧侶らやボランティア。戦場のような激務の中、大阪・釜ケ崎で日雇い労働者を支えてきた川浪さんの気さくな人柄が潤滑油になり、大阪弁の冗談も飛ぶ。釜ケ崎から来た労働者も配送トラックの専任運転手になった。