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苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
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いのち寄り添う ― 大震災 苦の現場から

駆け付けた人々 2(1/3ページ)

2012年5月24日付 中外日報
甚大な被害を受けた石巻市立病院。薬局も震災から1年たっても水没したままだ(宮城県石巻市で)
甚大な被害を受けた石巻市立病院

苦海を浄土に変える

「メメント・モリ」現実に

神宮寺の高橋卓志住職(63)は3月末、自坊のある長野県松本市から宮城・仙台に入り、被害が甚大な同県石巻市周辺で医療支援を拡大することを「同志」である諏訪中央病院の鎌田實医師(63)や地元の人々、各地のNGOなどと話し合った。「イラク医療支援ネット」や「ピースボート」、浄土真宗本願寺派の僧侶らもいた。

その中で「でかい風呂を作ろう」との話が鎌田医師との間で固まった。被災地の衛生状態が悪化しており、何より入浴で人々が癒やされる。他のグループも手伝ってまず4月6日、市内の避難所になった会館の敷地に縦4メートル、横2メートルのビニール浴槽が完成した。名付けて「千人風呂」。湯は松本から持参のボイラーで沸かした。

さっそく入った人たちは「ああいい気持ち」「久しぶりだわぁ」。避難生活のストレスがひととき和らぎ、湯気の中で世間話にも花が咲いた。高橋住職も一緒に入る、裸の付き合い。上がった後には真新しい下着も配った。