ニュース画像
多くの人が見守る中、彰義隊墓所で盛大に営まれた150回忌法要
主な連載 過去の連載 エンディングへの備え
苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
購読のお申し込み
新規購読キャンペーン
紙面保存版
トップ> いのち寄り添うリスト> 支援の広がり 3
いのち寄り添う ― 大震災 苦の現場から

支援の広がり 3(1/3ページ)

2012年4月12日付 中外日報
青いシートと「ボランティアセンター」の看板が掛かる庫裡の前で檀家と話し込む坂野住職(宮城県山元町の普門寺で)
宮城県山元町の普門寺で

逃げることは恥ずべきこと

先祖の眠る場が大事

見渡す限り廃虚が広がる宮城県山元町の沿岸部。もう1年以上も前に大津波が運んだヘドロが乾燥し土埃となって舞う道路を、白い軽トラック・ダイハツハイゼットが今日も走る。

運転するのは同町の海岸近くにあって被災した曹洞宗普門寺の坂野文俊住職(48)。真っ黒に日焼けし、上下つなぎの作業服、ヘルメットに地下足袋か長靴がいつものスタイルだ。

荷台にはスコップやバケツ、工具が積まれている。大破した自坊の復旧作業と並行して、携帯電話へ頻繁にかかってくる要請に応え、地域の住宅の後片付けなどの作業に追われている。

倒れた柱をチェーンソーで切り、ボランティアに「行くぞ」と声を掛けては太い梁の廃材を小型重機で器用に搬出する姿が、すっかり板につく。

再建半ばの同寺は全国からの復興支援者の拠点になり、板張りで建てた臨時の庫裡には「おてら災害ボランティアセンター」の大看板、軽トラにも略称の「テラセン」のロゴと電話番号が入っている。これが、坂野住職の僧侶としての重要な活動なのだ。