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苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
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『苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち』

本紙長期連載を書籍化 徳間書店から出版

苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち

東日本大震災の被災地で苦難の現場に取り組む宗教者たちの姿をルポし、本紙に一昨年12月から今年1月まで長期連載した「いのち寄り添う 大震災 苦の現場から」が書籍化され、『苦縁――東日本大震災 寄り添う宗教者たち』として徳間書店(東京都)から出版された。

同書は、115回にわたった連載記事全体を加筆修正してまとめ直し、この震災と宗教界、宗教者との関わりを総括したものを「あとがき」として加えた。

タイトルの「苦縁」とは「苦」を契機に生まれた人と人とのつながり、寄り添うという行いによって生じる、生活上の付き合いレベルを超えた心や魂の内奥にまで関わる双方向の連帯、という意味を込めて著者が提示した言葉。震災前に取り沙汰された「無縁」、その後まるで「流行」のように言われた「絆」に対する考えの表明でもある。

内容は全9章で、「死と向き合って」の章は膨大な犠牲者や遺族の悲嘆を癒やすために供養などに力を尽くした僧侶ら、「原発さえなければ」は東京電力福島第1原発の事故による人々の困難とそれに向き合う宗教者たちの姿。

「支援の広がり」「駆け付けた人々」は、さまざまな形で現地や全国から集まって被災者を支える活動が繰り広げられた現場の様子を描いた。

「支える思い」「心のケア・宗教の力」各章では、そのような寄り添いに、宗教者たちがどのような思いを重ね、その行いと信仰、宗教との関係はどのようなものであったのかを深く追求した。

「つながり、そして明日へ」は、支援に奔走する人々と支えられる人々との「縁」こそが未来への糧であることを、広範な被災地の多くのエピソードでつづる。

取材1年半、数多くのエピソード

取材は東北の被災地現地で1年半にわたり、被災者やそれを支える宗教者ら数多くの人々に話を聞いた。宮城、岩手、福島各県を中心に、沿岸部では岩手県宮古市から福島県浪江町まで南北約290キロの範囲にわたる。

連載には、読者や関係者からメール、手紙も含めた多くの反響と「ぜひ、本に」とのご要望を頂き、各種メディアでも好評を得た。同書は現地の写真も多数収録し、全体として、この空前の災禍と人々の苦難や悲嘆に日本の宗教界がいかに関わったのかを活写する圧巻の書になっている。

四六判上製、408ページ。1900円(税別)。全国の書店かインターネット通販で。問い合わせは徳間書店=電話048(451)5960。