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人と人とを結び付けるデザイン活動家 ナガオカケンメイさん(51)(1/2ページ)

2016年8月3日付 中外日報(ほっとインタビュー)

お寺は自分の居場所に

真宗佛光寺派本山佛光寺(京都市下京区)境内のセレクトショップには、湯飲みや風呂敷、しょうゆ、ネクタイから、昔懐かしい防火用水の赤バケツまでが並ぶ。地元で長年、生産・消費されてきた商品に注目するナガオカ氏の視点は、寺院と地域社会の在り方を考える上で示唆に富む。

(萩原典吉)

デザイン活動家 ナガオカケンメイさん

1965年、北海道生まれ。「息の長いその土地らしいデザイン」を発掘して紹介する会社D&DEPARTMENTを創設。47都道府県に1店舗ずつを目標に、現在11店舗を展開中(韓国・ソウルを含む)。毎日デザイン賞受賞。京都造形芸術大教授。武蔵野美術大客員教授。

デザイナーから見て、お寺という場所の可能性は。

ナガオカお寺や集会所、公民館、病院などを若い人と一緒に、現代感覚を持って整えていくのは現代人の大事なテーマだと思う。お寺は日本中に古くからあり、もともとお寺さんが取り組まれてきた人々の心の拠り所、心の学びの場、というテーマはこれから若い人たちが関心を持つことだと思います。

ただもともとのお寺のたたずまいのままで、若い人たちに使ってもらって活気づかせるには、バランスが取りづらい。お寺の方々だけだと地味っぽくなるし、だからといって若い人たちに場所だけ貸せばよいわけでもない。お寺の大きなテーマとして継続性があると思いますが、継続して若返るには独特なバランス感覚が必要になってくると思います。

境内の茶所ではカフェも開いていますが、オープンから1年半たって手応えは。

ナガオカ収益的な手応えを言えば、大赤字でも大黒字でもないんですが、一番の手応えは近隣の人たちが今まで以上にお寺に足を運ばれていること。ここでご飯も食べられますし、平日でも利用される近所の人が増えている。また売り場では、京都の老舗のお茶とかお漬物とかを買い求めて、お寺を利用する。そういう手応えをすごく感じています。

そもそもお寺はコミュニティースペースだし、「お茶所」も今の言葉で言えばカフェですよね。人が集まって、いろいろと考えたり、いろんなことをする場所として、ぴったりです。