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苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
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奥行き持つ人材育てる

京都文教学園学園長 平岡聡さん(55)

2016年6月17日付 中外日報(ひと)

平岡聡さん

幼稚園から大学院まで擁する京都文教学園(京都府宇治市)の第6代学園長に4月に就任。あと10日余りで3カ月を迎えようとしている。

34歳で京都文教短大の専任講師となり、間もなく4年制大学が開学した。学園の高等教育部門の発展を見続けてきた。一昨年からは学長として京都文教大を率いる。「総合学園として、有機的につながりを持たせたい。宗教教育に関しては、幼稚園から大学まで関連を持たせて、段階的、体系的なものにしていければ」と抱負を語る。

学園全体を貫く建学の精神は、三宝帰依。「帰依とは、自分を相対化すること。社会をにぎわす問題は自分を絶対化することから起こってくる。多様な考えを認め、相手の立場を理解する奥行きを持った人材を育てたい」と力を込める。

3月に師父・隆信さんが亡くなり、トレードマークだったひげをそり落とした。「初盆まではこれでいこうと思っている」と頬をなでる。父もまた、若い頃は教壇に立った教育者だった。幼い頃、事あるごとに「どう思う?」と問い掛けられ、「こんな見方もあるよ」と教えられた。ものごとを様々な角度から見つめる態度を育んでくれた。

少子化の波が、教育界に押し寄せている。激化する競争の中で、学校が生き抜くための力は「やはり教育だ」と語る。「新しい学部を設置したとしても、その時だけに終わってしまう。結局は中身なのだと思う。建学の精神に基づいた教育をしっかりすること。それしかない。まずは教職員がその精神の体現者にならなければならない」

(丹治隆宏)