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苦縁―東日本大震災 寄り添う宗教者たち
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宗教の社会的スタンス 情報公開の積極的意義

2014年6月4日付 中外日報(社説)

ウェブ上に「イー・ウーマン」というサイトがある。このサイトには「円卓会議」というコーナーがある。議長と呼ばれる人が交代でテーマを提示し、メンバーはそれに対しyes、noで答えるとともに、そのテーマについての意見を寄せる。一つのテーマが1週間ほど時間をかけて議論される。

このサイトで、4月中旬から「『信じる宗教がある』のは、良いイメージですか?」というテーマで議論がなされていた。このテーマには百数人のメンバーが賛否の意見を寄せたようで、最終的に65%がyesと答えたという結果が示されている。

同コーナーに投稿するメンバーには男性もいるが、いわゆるキャリアウーマンと呼ばれる人が多数を占める。毎回のテーマに寄せられる意見を見ると、社会問題にはかなり高い意識を持っている人が多いことが分かる。

そうした人たちの間で、信じる宗教があることを肯定的に捉える割合が3分の2近いということは、宗教に対するイメージがそれほど悪いわけではないとも見なせる。yesと答えた人の中には、宗教関係の幼稚園やミッションスクールに通った経験で信仰を持つことを肯定的に感じると述べた人や、国外で自由な感じの教会に出てみて、好感を持ったというような人もいる。

他方、noと答えた人の意見を見ると、やはり信仰を押し付けることへの強い抵抗感がうかがえる。また信仰を持たないことが悪であるというような言い方に反発を覚えたという人もいる。

寄せられた多くの意見を見ていると、自身は信仰を持たずとも、信仰を持っている人たちを理解しようとする姿勢が大半である。また宗教のイメージが悪いのは、主として一部の宗教団体の布教活動によるということも見えてくる。

そうなると、相手の迷惑を顧みない一部の団体の活動が一般的と思われないための試みも必要である。自分たちが社会にどのようなスタンスをとっているかを、さらに明確にしていく努力もした方がいいだろう。

このことに関連してであるが、宗教情報リサーチセンターは1998年以来、教団データベースを作成し、これをオンラインで公開している。このたび、各教団にアンケートを送付し、その大幅な更新に着手しているという。

公益財団法人によるそうした情報公開は、各教団が作成するホームページでの情報公開とはまた異なった意味合いを持つ。教団側もこのような場を積極的に利用すべきであろう。