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試行錯誤の段階のネット情報の世界

2012年1月24日付 中外日報(社説)

昨年12月1日設置と表記されているが、ネット上に「LoveCounter」というサイトがある。日本語、韓国語、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語のサイトから、愛に当たる語を使っているツイッターを次々に表示する。日本語なら、例えば「人類愛」「愛を込めて」など、愛という単語や文章を含むツイッターを見つけて、発信した人の名前と文章全体とが、リアルタイムで表示されていくのである。

ツイッターが発信された地域も地図上に点滅して示している。カウンターもあるので、今までにどれだけのツイッターを表示したかが分かる。1月中旬の段階で、すでに400万を超え、だいたい1秒に一つの割合で、新しいツイッターが表示されていく。

こういうことを可能にするシステム自体は新しいものではない。すでに各国の情報機関などは、ツイッターのみならず、メールの情報を含め、ネット上で交わされる情報内容をチェックしているのは、周知の通りである。ただ、このような形で可視化されると、われわれの発信する情報が、実にたやすく検索され、しかもおおよその発信場所まで特定されるのだということが、極めてリアルに感じられてくる。

サイト自体は、愛、love、amour、liebeなどの言葉を拾っていくわけだが、7カ国語全てをチェックできるし、一つの言語に絞ってチェックもできる。表示されたとき、素早く名前の箇所をクリックすれば、その人のツイッターに到達できる。これですぐ分かるように、「愛」の代わりに、仮に「殺人」「殺す」といったぶっそうな語を当てはめれば、そうした語を使っているツイッターが次々に見られるということである。

ツイッターは、一度に多くの人に自分の情報を発信したい人には有用で、現在、日本ではフェイスブックよりも普及している。実際は互いに知り合いが見て、意見を交換している割合が高いことが分かっているが、まったく関係のない人がどのように利用するかは、想像のつかないところがある。

多くの人がネット上に多量の情報を発信するというような事態は、ごく最近に起こったことである。どこに落とし穴があるかは、いまだ試行錯誤の段階だ。こうしたサイトを実際に見ることで、自分たちの発信した情報が、このようにも扱われるのだということを実感するのも大事である。ネット上に情報を発信し続けるからには、情報リテラシーを鍛えていくことを怠るわけにはいくまい。