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| 時感断想 − 第29回 |
1、 現代仏教研究の成果 学会に継承の"精神" |
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私が国際的学際的な共同研究の成果として『現代スリランカの上座仏教』(山喜房仏書林)を世に問うたのは、昭和六十一年二月のことであった。すでに二十年程度前になる。 本書は、仏教学の領域で、初めて現代仏教の研究を学問上の視野の中に取りあげ、世界の諸地域に展開している現代仏教を明らかにするには、どのような考え方と研究方法をもってしたらよいかを明らかにしたものであった。 従来の仏教研究が過去の研究に終始したのに対し、現代仏教の研究なくしては、仏教学の完成はありえないと主張した。「仏教学の遠大なパースペクティヴと現代仏教研究の学際的かつ動態的な方法論は、前人未踏の業というべく、その成果が昭和の仏教学界における一大金字塔であることに何人も異論を挟まぬであろう」(片山一良氏評)とまで言われたものであった。 この時の共同研究執筆者は、戸谷修、橘堂正弘、高橋壮、神谷信明、大岩碩、L・G・ヘーワゲー(故人)、K・N・O・ダルマダーサ、武田龍の諸氏であるが、七〇〇頁に近い大冊で、すでに長い間入手不能になっており、古書の紙価をいたずらに高からしめていた。 今回私は共同執筆者の了解を得て、最近出版をつづけてきた『前田惠學集』の中に組み入れ、別巻U(縮刷版)としてこれを再版した(山喜房仏書林刊)。 そこで本書が出てからおよそ二十年間に、現代仏教研究の上で、どれほどの成果があり、進歩があったであろうか考えてみたい。 |
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このページの最終更新日
2007年01月25日